台風一過

  台風19号が昨夜本州に上陸し、案の定私が住んでいる県の上を通過していった。夕方までは小雨程度、夜がピークで風雨が強くなり雨戸が激しく揺れ、非常に恐ろしかった。一人暮らしの寂しさを痛感したが、気にかけて連絡してくれる友人がいたので心強かった。この台風は、22年生きてきた中で1番大きい台風だったように感じる。

  朝起きて雨戸を開けてみると、雲ひとつない晴天。気温が上昇し、雨戸が非常に熱くなっていた。特段、私の住んでいる地域には何の被害もないだろうとたかを括っていたが、Twitterで検索をかけてみるとどうやら町を流れる大きな川が氾濫してしまったようだった。

  外に出て、周りの被害の状況を確認するため自転車を走らせた。私の住んでいるアパートや大学付近、バイト先は高台にあるため特に大きな被害は見られなかったが、大学の坂の下にある町は浸水していた。また、徒歩20分圏内にある町も冠水。馴染みのある風景が一変していた。

  氾濫した川は非常に近いところにあり、友人と共に大学の空きコマを使って歩いた道沿いに流れていた川だった。他愛のない話をしながら友人の祖父母宅に向かって歩いていたあの日がひどく懐かしくて、そんな大切な思い出をこんな悲しい災害がきっかけで思い出すことになるとは微塵にも予想していなかった。

  被害に遭われた県や地域が一刻も早く復興し、避難されている方々が普段の生活を送れるよう願う。