あの青春の.5

 卒論中間発表が無事に終わり、心身共に解放され気分上々である。今回は二つほど。

「6/22 今日は音楽の時間に、文化祭で歌うものが決まりました。曲は少年時代です。うーん、深い!!ノリや曲の意味は全然あってないけど、歌いやすくていい。

井上陽水に謝れ。

 音楽のことなどサッパリ理解してないのが「深い!!」という単調で勢いありきの表現に現れている。私は分かっていますよ風を装うために、「うーん」などと吟味している様子を紙面上にわざわざ書いているのも腹が立つ。不快なのは貴様の知ったかぶりだよと一発こづいてやりたい気持ちでいっぱいになった。

 ちなみに我が母校には合唱部は存在していなかった。そのため、合唱練習の時に指示したりだとか全面的に引っ張ってくれる存在がいなかったのだ。当時の私たちのクラスは糞に糞を塗りたくったような肥溜みたいなクラスだったので、音楽の教師の言うことなど聞かずに、もはや我流で全員歌っていたような気がする。まさにフリースタイル。ソプラノ、アルト、テノールに分かれて歌ってはいたが、ハモリもヘッタクレもなかったような気すらする。

 あまり母校を悪くいうのは気が引けるが、哀しいかな、田舎ならではのド底辺中学校、知識も教養も兼ね備えていないアッパラパーな輩が非常に多かったのだ。もちろんそうではない人間もいた。が、アッパラパーの比率が高すぎたのだ。当時の私は無論アッパラパー側だったため相当この中学校での生活は気楽だったのだろう、日記からもそれが垣間見えるのだから嬉しいやら哀しいやらで複雑な気持ちになる。

 

「6/25 今日は姉とテスト勉強を共にしました。分からないところを聞くと、分かるまで教えてくれるのはありがたいのですが、『見て!虫が死にそうだよ!!ホラ見て!!』としつこく言ってきた時は、正直、いやでした。」

姉も大概である。というか我が家の虫の出没率が異常である。

 虫の瀕死状態を見ろとしつこく促す姉がどこにいるのだろうか。もはや嫌がらせである。勉強に集中をしろ。

 高校生の時も休日に実家に帰ってきた瞬間、拷問シーンを見ろ!!!!

としつこく喚かれ、頭を無理やり固定された状態でアニメの拷問シーンを観せられたことがある。もはや意味が分からない。

 今現在はこんなことは殆どないのだが、年に一度ほど、たがが外れたように意味不明なことで姉にしつこくされることがある。彼女のストレスの捌け口がそこしかないのならまあ致し方ないが、嫌がらせや気まぐれの要領でやっているのならやめてほしい。

 こうして振り返ると本当に色んなこと(8割くだらないが。)が起きていたのだなぁと感じる。約7.8年前の話なのでもはや記憶に残っていないのが殆どではあるが、今現在の自分と比較できるのでそれもまた楽しい。私の内面で変わったことなどは当時と比較してもほぼ無いが。